「女の愛と生涯」対訳(意訳)
●Seit ich ihn gesehen 私が彼をみた時から
あなたを見つけた日から
目が悪くなったみたい
どっちを向いても
あなたしか見えないの
暗闇の中に あなたの姿だけが浮かんでいる
光も 色も あなたの他には なにも見えない
あなたを見つけた日から
目が悪くなったみたい
●Er, der Herrlichste von allen 彼、すべての中で一番立派な人
暗闇を照らす あの星のように
あなたはわたしの胸の中で輝いている
わたしはあなたを見つめているだけでいい
とても幸せで 少しかなしい
それでいいの
わたしの祈りを お願いだから聞かないで
あなたの幸せだけを祈ってる
そんなわたしに 気づかないで
あなたが好きになるのは どんな女の子かしら
その子のことを 何度だってお祝いするわ
何度だって
大丈夫 幸せよ
でも ちょっとだけ泣かせてね
わたしは 幸せ
たとえ心が泣いていても
あなたの幸せだけを 祈ってる
●Ich kann`s nicht fassen 私はわからない
こんなのって 嘘みたい
いったい どうして
あの人はわたしを選んでくれたの
「僕は永遠に君のものだ」
きっとこれは夢だわ
夢なら覚めないで このまま死なせて
あの人の胸の中
喜びの涙に濡れながら
●Du Ring an meinem Finger お前、私の指の指輪よ
金の小さな わたしの指輪
おまえを唇に押しあてる
祈るように 抱きしめる
こどものときの 夢を見ていた
目が覚めると ひとりきり
そんなわたしに 指輪は教えてくれた
あの人のために生きよう
あの人にすべてを捧げよう
あの人とふたりで 幸せになろう
金の小さな わたしの指輪
おまえを唇に押しあてる
祈るように 抱きしめる
●Helft mir, ihr Schwesten 私を手伝って、妹たちよ
妹たち ちょっと手伝って
わたしの額のまわりに
ミルテの花飾りを結んで
あの人は 以前からよく語ってくれたわ
今日 この日のことを
妹たち わたしを助けて
この胸の不安を追い出して
最高の笑顔で あの人を迎えられるように
わたしの愛する人
あなたが来たら
わたしを照らしてね
妹たち あの人に花を撒いて
バラのつぼみを たくさんよ
だけど ごめんね 妹たち
あなたちとの別れを 喜ぶなんて
●Süßer Freund, du blickest やさしい人、あなたはみつめる
そんな不思議そうな顔をしないで
嬉しくて泣いているの
不安なくらい 胸の中は喜びでいっぱいよ
こっちに来て
あなたをこの胸に いだかせて
あなたの耳に囁きたいの
わたしの喜びのすべてを
ねぇ もうわかった?
わたしの愛するあなた
胸の鼓動を感じて
あなたを抱きしめさせて
ベッドのそばには ゆりかごがひとつ
朝がやってきたら ゆりかごから顔を出すわ
あなたに似た顔が わたしにほほえむの
●An meinem Herzen 我が胸に
わたしの胸に抱かれている おまえ
わたしの喜び わたしの楽しみ
幸せは 愛
愛は 幸せね
母親だけが知っているの
愛するってなにか
幸せってどういうことか
ああ 本当に夫って気の毒ね
母親の幸せを 感じられないんだもの
おまえは わたしをじっと見つめてほほえむ
かわいい...かわいい...わたしの天使
●Nun hast du mir den ersten Schmerz getan 今、あなたは私に初めての苦痛を与えた
はじめてね
あなたは はじめてわたしを悲しませる
あなたは眠っている
無情で 無慈悲に
死の眠りを
残されたわたしは どうしたらいい
世界がぼんやりとしているの
わたしは愛した
わたしは生きたわ
今は生きていないみたい
そっと自分の中にとじこもると
なくしたはずの 幸せがある
あなたはわたしの 世界 でした